嫡出否認の訴え 親子関係不存在確認の訴えと戸籍 

Q 嫡出否認の訴え 親子関係不存在確認の訴えなどの場合に、その子供だけの戸籍が編製されるのでしょうか?

このような質問がなされる場合があり、戸籍はどうするのと相続の場合だけではなく、勉強しなければなりません。そこで戸籍訂正の観点から考えてみます。

相続 戸塚
相続 戸塚

【注意事項】
嫡出否認の裁判が確定すると、子は出生時に遡って嫡出子ではなかったことになります。本例の場合、子は出生当時の母の氏を称して母の戸籍に入籍することになります。戸籍の取扱いとしては、子を母の離婚前の戸籍から除籍し、母の離婚後の戸籍に入籍させることになります。
相続 戸塚
相続 戸塚

【注意事項】
子の身分事項欄に①の記載をし、出生事項及び身分事項欄下部全欄に朱線を交叉します。なお、当該子については、改めて出生の届出義務者から届出をすることを要します。届出義務者がないときは、就籍の手続によって戸籍の記載をすることになりますが、親子関係不存在確認の裁判の謄本等によって実父母の氏名、本籍等が明らかなときは、これを資料として市町村長が監督局の長の許可を得て職権で出生の記載をすることも可能である(昭26.12.28 民事甲2483号回答〉。
相続 戸塚
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【注意事項】
父との親子関係不存在確認の裁判が確定しても、子の氏及び戸籍の変動は生じないので、この場合の訂正は、子の身分事項欄に記載をして父欄の記載を消除し、母欄に氏の記載をし、父母との続き柄を訂正した上、出生事項中届出人の資格を消除して氏名を記載します(昭30.5.30 民事甲1057号回答〉。なお、母、同居者又は出産に立ち会った医師、助産婦若しくはその他の者が出生の届出人となっているときは、出生事項の訂正を要しない。また、届出人の資格を消除した後その資格を同居者と記載し、又は届出人が戸籍に記載された者と別人の場合に真実の届出人の表示に訂正するには、別途戸籍法第113 条に規定する手続によることを要します。
相続 戸塚
【注意事項】
新法施行後、父からされた嫡出子出生の届出により夫婦の嫡出子として戸籍に記載されている子について、母との親子関係不存在確認の裁判が確定し、同裁判の理由中に父と子との聞に事実上の父子関係の存在することが認められているときは、出生の届出に認知の効力があるものと解されています。
本例の訂正は、父母の戸籍中子の身分事項欄に①の記載をし、母欄及び父母との続き柄欄を訂正し、名欄に朱線を交叉した上、子を出生当時の実母の戸籍に移記します。実母の戸籍に子を移記し、その身分事項欄に②の記載をします。
なお、実母の本籍及び氏名が不明の場合は、母欄の記載を消除し、父母との続き柄を訂正するにとどめ、母欄の記載及ぴ子の出生当時の実母の戸籍に移記する訂正は、別途戸籍法第113 条に規定する手続によります。

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